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ミレニアムイヤー(コンピューターの2000年問題で大騒ぎしていたのがなつかしいですね。)
私の記憶では、この頃から徐々にマウントアダプターというものが広がりを見せつつあり、
当時はまだまだ一般的?ではなく、ごく一部のコアな人達だけが使うようなものでした。
彼らはマウント自体が不人気な為に格安となった高性能レンズや、
描写はすばらしいが知名度の低いレンズなどを買い求め、
アダプターを使ってその写りを楽しんでいたのでした。
当時フレクトゴン35mmは後者の理由で人気がありました。
価格はディスタゴンの半値以下で買うことができ、
描写はそれに全く引けをとらないものでした。
東独特有の外装のチープさは否めないのですが、
B級グルメのような楽しみ方としてその筋の人達には人気があったのです。

時は流れ、マウントアダプターが一般化した現在では
最短撮影距離が短いなどの理由でフレクトゴンは人気がうなぎのぼり。
価格は高騰してディスタゴンといい勝負になってしまいました。
このようにある意味フレクトゴンは表街道を歩んできたのですが、
その影でドップリと裏街道を歩んできているのがスコパレックスなわけです。
フォクトレンダー時代からの由緒正しき血筋のこのレンズは、
当時の価格がフレクトゴンの2〜4倍位した為に販売実績を残せず、
人気が出なかったのも仕方ないのですが、
フレクトゴンの価格が上がった現在でもなぜか全く日の目を見ません。
フレクトゴンがここまで高価になってしまった現在、
そろそろこのスコパレックスに光を当ててやってもいいんじゃないでしょうか。

さて肝心の写りの方はと言えばご覧のとおり。
開放から立体感のある描写で色もよく出ます。
私、トマト嫌いなんで分かりませんが、
この写真、トマト好きにはおいしそうに見えるみたいです。

SKOPAREX35mmF3.4  ¥39,900〜
その、鮮烈な赤に驚いて下さい。